プロジャンケニスト
2000年3月に日本ジャンケン協会(以下NJA)が
プロジャンケニングの興行を旗揚げを表明して早5年。
旗揚げ当初からの日本のエースとして期待されている
阿部選手へのインタビューに成功した。
プロとはいえ、まだまだその知名度は低いものの日本人だったら誰しもが知っている、
いややったことがあるジャンケンのプロスポーツというのだから興味は尽きない。
今回はそのプロ、アマの違い等を含め阿部選手に色々聞いてみることにした。
◆プロジャンケンは格闘技足り得ない?
−:はじめまして。
阿部(以下、あ):はじめまして。
−ジャンケンのプロスポーツということですが?
あ:はい。誰もがしっているジャンケンがベースにはなってますけど、
実は細かいルールなど含めると全く違うものと言ってもいいんですよ。
どちらかというと格闘技に近いですね。まぁ今の所は非接触なんですけど(笑)
−:非接触?
あ:ああ、そうかすいません。非接触っていうのは基本的にリリース〜インパクトの間に
対戦相手に触れてはいけないルールです。
正式名称ではタッチングといいます。
−なるほど。
あ:唯そのルールのおかげで格闘技とは読んでもらえないんですけど(笑
今、実は僕含め数名のジャンケニストがフルコンタクト系のものも出来るかということを研究してます。
多分近いうちにエキシビションではありますけど実現できると思いますよ。
−なるほど。と言ってもプロジャンケンのルールが今一つわかっていないんですが。
あ:ああそうでしたね(笑)
−勉強不足ですみません。
あ:いえいえ。まずは基本ルールの3すくみはご存知ですよね?
−あのグーはチョキより強いとかいう?
あ:そうです。それがベースにコンビネーションとかカウンタを狙ったりとか織り交ぜていくんですよ。
−???
あ:まずは一度やってみましょうか?そのほうが感じ掴めると思うんで。
−そうですね。それではジャン、けん、ポン!
筆者グーを出す。一瞬遅れて阿部氏左手パー出し後、右手でチョキを出す。
−:え?
あ:今のはカウンターからのチョキコンビネーションです。別名チョキワンツーっていいます。
−:カウンターってさっきの後だしのことですか?
あ:ああ、カウンターはアマでは禁止事項でしたね。すいません。
−あとその後に出したチョキは?
あ:あれはコンビネーションと言って、まぁ連続技です。筆者さんはさっきのジャンケンで
インパクトしていない方の手が「パースタイル」だったんで。
−:パースタイル?
あ:ああ防御姿勢です。さっきの筆者さんの手の形だとパーが8、残りグーといったバランスだったんで。
まぁポイント取りに行った訳ですけどね(笑)
どうやらプロジャンケンには防御というのがあるらしい。
プロジャンケンでは掛け声である「ジャンケンポン」は存在しない。唯一聞ける
とすればはラウンド始めの掛け声だけとか。
ポイント性とか防御スタイルとか筆者の理解を越えるプロジャンケン。
阿部選手は更にその奥深さを語る−−
◆コインが地面に付く前に撃つというか
あ:プロスポーツって全般的に言えることですけど。
相手の隙をいかに付くかってことじゃないですか。
−:なるほど
あ:あえて例えていうならガンマン。
−:ガンマン?
あ:そうです。西部劇とかでやるじゃないですか?
ガンマン同士の決闘。
−:あー。あの後ろに10歩下がってとかの?
あ:そうです。あとはコインが地面に付いた瞬間にBANG!みたいなの。
−:ありますね。
あ:その時にいかに10歩前に撃つか、コインが地面につくまえに撃つかってことだと思うんですよ。
−:それはルール破ってるんじゃない?
あ:そういう見方もありますね。でも決闘なんですよ。撃たれたら死んじゃうんです。
だったら撃たれる前に撃ってやれっていうのかな。
−:食べる前に飲むみたいな?
あ:そうそう!そういうことですよ。
−なるほど。
あ:そうなるといかに相手に隙を作らせるかってことが重要になってくるんです。
−なるほど。フェイントが大きなウェイトを占めるってことですね?
あ:んー。ちょっとちがいますね。まぁフェイントが大事なのはその通りなんですが。
−というと?
あ:プロジャンケンのルール上フェイントそのものは実はそんなに種類がないんですよ。
どちらかというと攻撃のバリエーションが多いというか。
で、その攻撃をいかに相手にヒットさせるかっていうのはもう、奇抜性っていうか想像力なんですね。
−相手の思考をいかにはずすかと?
あ:そうです。台湾の諺を借りれば「箸で毛を切る」っていうんですが。
−どういう意味ですか?
あ:日本で言えば、、そうだな。「鼻から牡丹餅」でしょうか?
−棚から、ですね
あ:あ!そうでした。「田中ら、牡丹餅」でした。
ハナカって苗字なんてないですもんね。
−???
めくるめくプロジャンケンWorld(阿部選手Worldとも言うが)に軽く頭痛を伴い
ながらインタビューはいよいよ佳境へ。
◆3すくみの先に
−先程、プロジャンケンのフルコンタクトを研究していられるといっておりましたが?
あ:そうですね。
−今後の目標はやっぱりプロジャンケンのフルコンタクト性導入?
あ:まぁそれもありますね。というかそれは通過点ですよ。
−というと?
あ:プロジャンケンでのルール上で改善しないといけないものは非接触含めて実はかなりあるんですよ
−そうなんですか?
あ:ウェイト毎にランキングがわかれてるのなんかまさにそれで。
−無差別級でやりたいと?
あ:そうですね。やっぱぼくより体大きい人と闘ってみたいじゃないですか?
で勝てたりなんかしたらもうサイコーですよ。
チョキでグーに勝つていえばいいのかな?
−うーん。。。まぁ言いたいことはわかりますよ。
あ:あとはバーリトゥードですかね?
−:空手とかとやっちゃうつもりですか?
あ:いやいや。あくまでもプロジャンケンですから。格闘技ですけど。
これ(田舎チョキ)とかこれ(ミートボールポン!)とかとは闘ってみたいですね。
−はぁご自由に。
あ:まぁ一言でいっちゃえば3すくみの向こう側を覗いてみたい、と。
−カッコイイですね。インタビューの時間もそろそろ終わりに近づいてきましたんで
最後に何か報告等ありましたら。。
あ:では。2005年3月16日にプロジャンケンGP2005決勝が行われます。
対戦カードは私あべと、プロジャンケン2年目から負け無しの相手。。。
−つよそうですね
あ:強いですね。正直。ビテオ見まくって研究してますがなかなか隙をみせません。
−その対戦者は?
あ:タラバガニです。
−頑張ってください。
あ:ありがとうございます
−応援には行きません